ヤフオクに初めて15点を出品した結果、3点が本当に1円で落札されました。
14点に買い手がつきましたが、計算上、黒字になったのは1点だけ。落札価格は、出品前に僕が予想していた金額の約11%でした。
在庫を動かしたくて始めた挑戦です。動いたのは確かです。でも、動けばそれでよかったのかというと、そうではありませんでした。
前編では、写真やタイトル、出品設定でつまずいたことを書きました。今回は、そのあとに何が起きたかと、僕の見立てがどこで外れたかを書きます。
これから1円スタートを試す人に、ひとつだけ持ち帰ってもらいたい問いがあります。
「これが1円で落ちても、自分は受け入れられるか」
実際に出してみて、この問いを出品前に持っておきたかったと思いました。
※この記事は2026年9月28日時点の記録です。落札後、まだ入金を待っている段階です。損益は記録シートによる概算で、最終的な受取額との照合はこれからです。
15点中14点が落札。でも、黒字は1点だけでした
9月20日に出品し、27日に終了した15点の結果です。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 出品した数 | 15点 |
| 落札された数 | 14点 |
| 売れ残った数 | 1点 |
| 1円で落札された数 | 3点 |
| 計算上、黒字になった数 | 1点 |
| 落札された14点の平均価格 | 約652円 |
| 出品前の予想に対する落札価格の割合 | 約11% |
約11%というのは、15点すべての予想額に対して、今回落札された14点の価格がどのくらいだったか、という割合です。売れ残った1点は手元に残っていて、価値がゼロになったわけではありません。
1円で落ちたのは、タカキューのスーツとレノマの紺ブレ、そしてグッチのブラウスでした。
「ハイブランドなら、さすがにある程度は上がるだろう」という期待も外れました。ブランド名があっても、今回のブラウスは1円で終わっています。
また、事前に調べた参考価格と比べられる落札品13点だけで計算すると、落札価格はその約15%でした。比較用の価格を置けなかった1点と、不落札の1点は、この計算から除いています。
ただし、この参考価格は僕がリサーチしてシートに入れたものです。今回の商品と条件がぴったり同じものの相場だと確認できているわけではありません。「ヤフオクでは相場の15%でしか売れない」という意味ではなく、僕の予想と結果に、それだけの開きがあったという記録です。
不落札だったのは、今回新しく仕入れたaxaxの1点。これをどうするかは、まだ決めていません。
体験メモには、そのまま「メルカリでも売れなさそうです。葛藤しています」と残しました。
赤字は、仕入れが高かった4点に集中しました
結果を見て、落札価格だけでなく、仕入れた金額と一緒に並べ直しました。
すると、仕入れが4,000円を超えた4点だけで、赤字だった商品の損失の約70%を占めていました。
ここでいう約70%は、黒字だった1点の利益で相殺する前の割合です。また、4点のうち1点の仕入れ値は記憶をもとにした概算なので、この割合にも幅があります。
それでも、今回の損失がどこに集中したのかは見えました。仕入れが高い商品ほど、安く落札されたときに取り戻せない金額が大きくなっています。
この4点には、以前メルカリで売ろうとしていた長期在庫も含まれています。今回のために高いものを4点買った、という話ではありません。
ただ、すでに持っている在庫でも、1円で落札されたときに困ることは変わりませんでした。「長く売れなかったから動かしたい」という気持ちと、「この価格まで下がっても受け入れられる」という判断を、一緒にしてしまっていたと思います。
今回の損益は、次の式を基本に計算しています。
落札価格 × 0.9 − 仕入れ値 − 梱包資材費
送料は落札者負担で出品し、シートでは僕が負担する送料を0円、梱包資材費を1点30円として置いています。追加の負担などが出れば、計算も変わります。
Yahoo!オークションの落札システム利用料は、2026年9月時点で落札価格の10%(税込)です。ただし、実際には税抜の利用料と消費税にそれぞれ端数処理があるので、上の式は概算です。詳しくは公式の利用料案内を確認してください。
たとえば、1,430円で仕入れたものが1円で落札されれば、仕入れ値はほとんど回収できず、梱包資材費もかかります。落札されたという事実だけでは、成功とは言えません。
今回、体験メモに残したのが、この言葉です。
不用品として出しても、1円で落ちていいものじゃなきゃ出さない方がいいと感じた。
安く落ちた理由は、仕入れ値の高さだけでは説明できません。商品の選び方やリサーチ、出品の仕方など、まだ切り分けられていないことがあります。
でも、1円で落ちた場合に、どこまで失っても受け入れられるかは、出品前に自分で考えられます。
僕が次に変えたいのは、まずそこです。
期待を込めた2点は、どうなったか
majiの3ピースは、予想12,000円に対して1,100円
前編で書いたmajiのデニム調3ピースは、参考価格を4,000円と見ながら、僕は12,000円を予想していました。
3ピースであることやデニム調の見た目に、メルカリで売ってきた感覚を重ねた判断です。
結果は、入札2件で1,100円でした。
「予想どおりだったか」と体験メモで振り返ったときの答えは、これです。
全くです。メルカリの感覚はヤフオクでは全くいきませんでした。
同じ判断を次もするかについては、「もうしません」と書きました。
ただ、数字を見直すと、1,100円は事前の参考価格4,000円に対して約28%です。比較できる13点の中では、この割合は5番目でした。
だからといって、3ピースやデニム調という見立てが正しかったと証明されたわけではありません。条件をそろえて比べた実験ではないので、どの要素に値段がついたかは分かりません。
今回、はっきり外れたと言えるのは、12,000円まで上がると見込んだ予想です。
「3ピースは意味がない」とまで決めてしまうのも早いし、「特徴は合っていた」と安心するのも早い。次に似たものを見るときは、特徴に期待するだけでなく、ヤフオクで実際に売れた記録を確かめたいです。
BOND VAULTのパーカーは565円
もう1点、予想を6,000円にしていたBOND VAULTのパーカーは565円でした。
この商品は、シートに比較用の参考価格を置けていませんでした。一方で、出品前の判断メモには、高値で売れた例を見たという記録が残っています。
つまり、何も見ずに予想したというより、自分の商品にも当てはめてよいかを確かめる材料が足りないまま、予想を置いた1点です。
高く売れた例がひとつあることと、自分の商品が同じように売れることは別でした。その例と、ブランド、型、状態などをどこまで比べられていたのか。そこを詰められていませんでした。
予想の数字だけを先に置いてしまうと、実際の結果との距離も大きくなります。次は、予想をつける前に、何を根拠にその金額を考えたのかを残したいです。
不安だった4Lのスーツが、唯一の黒字でした
唯一、計算上黒字になったのは、スクエアーの4Lスーツでした。
仕入れ値は550円。落札価格は1,151円で、シート上の利益は約456円です。
出品した夜、僕はこの商品を「安っぽくてサイズ以外の付加価値なし」と見ていました。それが、結果として唯一の黒字になっています。
15点の中で仕入れが一番安く、赤字を避けるために必要な落札価格も低かった1点です。
もちろん、安く仕入れれば必ず利益が出るということではありません。実際に1円で落ちた商品もあります。ただ、僕が気にしていた「どこまで高く売れるか」と、利益が残るかどうかは、分けて考える必要がありました。
この4Lスーツは、初日の数字の読み方も外していました。
出品から約12時間後には、アクセス28に対してウォッチ0。僕は「見られているのに刺さっていない」と受け止めていました。
ところが、9月24日の記録では入札6件、ウォッチ10。そこから、最終的には黒字で終わりました。
初日のウォッチが0だったという記録は事実です。でも、その時点で「これは売れない」とまでは判断できなかったわけです。
途中経過は残しておきたいです。ただ、途中の数字から出した解釈は、結果を見て直す必要がありました。
「起きませんでした」と書いた自動延長は、5点で起きていました
体験メモで「自動延長は起きましたか」と聞かれたとき、僕は「起きませんでした」と書いていました。
でも、出品前に記録した終了予定時刻と、終了後の「売れた商品」一覧から記録した実際の終了時刻を並べると、15点中5点で延長されていました。
ラムレザーが5分、23区オムが10分、BOND VAULTが5分、i.sのワンピースが15分、CDスポーツが5分。残り10点は、予定どおりの時刻に終わっていました。
最長のi.sは、22時05分の予定に対して22時20分に終了。自動延長は1回5分なので、3回分の延長です。
画面を見ていたつもりでも、僕は気づいていませんでした。予定と実際を並べて、初めて分かったことです。
ただ、延長が落札価格にどれだけ影響したのかは確認できていません。ここで分かったのは、「延長はなかった」という僕の記録が違っていたことでした。
僕のリサーチは、何が足りなかったのか
売れた記録を十分に見つけられていなかった
体験メモには、こう書きました。
リサーチがほとんどできていなかった。過去半年分のデータであまり実売のデータを見つけられていなかった。もしくは本当にデータがなかった。
見つからなかったのが、探し方の問題なのか、比較できる取引そのものが少なかったのか。そこも分からないままでした。
その状態で、参考価格や予想価格をつけていました。結果が大きく下回ったからといって、調べた価格がすべて間違いだったとまでは言えません。状態やサイズ、出品条件などの違いもあります。
それでも、僕が自分の商品にその価格を当てはめる根拠を、十分に持てていなかったことは振り返る必要があります。
次は、価格だけでなく「どういう商品が、その価格で売れたか」を見たいです。似た名前の商品が高く売れていても、そのまま自分の予想にはしないようにします。
「安い」「大きい」などの要素だけで集めてしまった
仕入れを振り返ると、安い、大きい、きれい、スーツ、ジャケットといった要素を、断片的に拾っていました。
体験メモでは、自分が思うヤフオク向けの価値に当たるものを、しっかり考えずに、とりあえず数を仕入れていたと書いています。
「安いから試せる」と思うことと、「売れそうだと考える根拠がある」ことは違いました。
数を出せば結果は増えます。でも、何を確かめるために選んだのかが曖昧だと、売れても売れなくても理由を考えにくくなります。
次は少ない数でも、意図とリサーチの結果を持って仕入れたいです。何を期待して選び、結果がどうだったのかを、あとで比べられるようにします。
ハイブランドや派手な柄でも、人が集まるとは限らなかった
出品初日のアクセスにも、差がありました。
スーツなどを中心にした10点は、1点平均23.4。一方、ブランド品などの追加5点は平均4.2で、5倍以上の開きがありました。
ただし、商品の種類もブランドも違う2つの集まりです。この数字だけで、アクセスが少ない原因や、その商品を探す人の多さまでは分かりません。
僕は、ハイブランドで、派手な柄や希少性がありそうなら、欲しい人が競ってくれるのではないかと考えていました。でも、その期待は今回の落札価格にはつながりませんでした。
体験メモには、こう残しています。
ハイブラという前提で派手な柄はコレクターが欲しがると思って、ある程度値段がつくと思ったけど、それが価値になっていないと全然ダメで伸びなかった。
僕が特徴だと思ったものが、買う人にとって欲しい理由になるとは限りません。その価値を判断する知識と、ヤフオクでの経験が足りていなかったと感じています。
「ブランドが必要」も、まだ仮説です
終わったあと、僕は「ブランドが必要なのかもしれない」と考えました。
大きいサイズや素材のよさに、その層が好むブランドが加わって、初めて値段が伸びるのではないか。そんな仮説です。
ただし、今回の15点だけで確かめられたわけではありません。
実際、グッチのブラウスは1円で、4Lのスーツには利益が残りました。ブランド名だけで説明できる結果ではありません。
次に仕入れるときは、この仮説もリサーチと結果を照らし合わせながら考えたいです。今回感じたことを、そのままヤフオク全体の正解にはしないようにします。
それでも、在庫は動きました
赤字が多かった一方で、試して分かったよさもありました。
梱包と発送にかかった時間は、体験メモでは「20分くらい」です。今回落札された14点についての、僕のざっくりした記録です。
出品までには時間がかかりましたが、終わったあとの作業は、この記録の範囲では短く済んでいました。誰でも同じ時間でできるという話ではありません。
もうひとつ楽だったのは、売れるまでの運用です。
値下げやセールコメントなどの運用がないのは楽ですね。出品する時が大変ですが、それも一気にやっているだけでメルカリでも同じことですしね。
自分で値下げをしたり、セールコメントを入れたりする作業がなかった点は、メルカリとの違いとして感じました。
質問が来れば対応は必要ですし、落札後の取引もあります。それでも、僕にとっては、終了日を決めて出せたことに楽な部分がありました。
今回、長期在庫として出した8点には、メルカリで79日や150日動かなかった商品も含まれていました。その8点は、すべて落札されました。
売れ残った1点は、新しく仕入れた商品です。
在庫の回転を上げたいという動機で始めて、「今回出した長期在庫に買い手がつくか」という点では、結果が出ました。ただし、この記事を書いている時点では入金待ちです。
在庫は回った。でも、回った先の金額が問題でした。
ここは、次に改善したいところです。
次は5点ずつ、根拠を残しながら試します
次は、低単価の商品を5点ずつ、2週間で2回、試してみようと考えています。
今回より少ない数で、リサーチして、なぜ選んだのかを残す。落札後は、価格だけでなく、仕入れ値と費用まで含めて振り返るつもりです。
調べにくければ、オークファンの有料会員も検討します。ただ、使う道具を変えればすぐ売れるようになるとは考えていません。まずは、実売と自分の予想を比べる経験を増やしたいです。
体験メモには、こう書きました。
ほんとにできていなさすぎて、それがわかったのがいちばんの成果ですかね。
メルカリを始めたときのように、赤字になる可能性も見込んで、少しずつ経験を積んでいきたいと思っています。そのためにも、受け入れられる損失の範囲で出すものを選びます。
今の僕から、「1円スタートなら稼げます」とはまだすすめられません。僕自身が、利益を残せるようになっていないからです。
それでも、今回の体験から渡せることがひとつあります。
出す前に、1点ずつ「これが1円で落ちても平気か」を確かめること。
3点が本当に1円で落ちた今回の結果を、次に何を出すかを考える材料にしてもらえたらと思います。
出品までの準備や設定でつまずいたことは、前編「ヤフオクに初めて15点出して、つまずいた全部を書きます」にまとめています。

